北大路ハウス
京都大学大学院 平田晃久研究室在籍時に担当したプロジェクト。
京都市北区の木造戸建て住宅を、多目的な公共スペースと一体化した、6人の建築学生が住むシェアハウスに改修する計画です。新建築社の依頼で始まったプロジェクトであり、京都の建築学生の拠点となる場所を目指しました。
個室と共用空間のあり方のスタディの中から浮かび上がった案を基に、床や壁の一部を減築し、残った部分に「ふろしき」をかけるように木の造作を挿入して共有空間を作っています。既存建築の立体性を生かした段状に広がる空間は、普段は住人の居場所であり、レクチャーや展覧会などが行われる公共的な性格も持っています。既存の壁との間に生まれたちいさなスペースが、住人が寝起きをする個室となり、彼らの個性が表にあふれ出すことで、本棚やたまりの空間は彩られていきます。
使われ方の議論や大枠のコンセプト、設計上の重要な決定を学生間のワークショップの場で行い、使い手となる京都の建築学生を巻き込みながら設計を進めました。
Site : 京都府
Year : 2018
Structural engineer : tsmd/萬田隆構造設計事務所
Contractor : 上原工務店